経審を受けるための要件とは？
「経審を受けたいのですが、要件はありますか？」と聞かれることがありますが、要件は建設業許可を受けていること、この一点のみです。つまり建設業許可さえ受けていれば、経審を受けることは可能です。
ただし、経審を受けられるかどうかということと、いい点数が出るかどうかというのは、別の話なので注意が必要です。
例えば設立したばかりの会社で建設業許可を受けたとしても・・・
建設業許可は要件さえ備えれば受けることができます。会社設立直後でも、一般建設業許可の場合だと、経営業務の管理責任者がいて、専任技術者がいて、資本金が500万円以上あれば許可が受けられます。許可を受ければ500万円以上の工事を請け負うことが可能になります。ただし、この状態で経審を受けたとしても、ほとんど点数がつかず、入札参加資格の格付けは一番下からのスタートになるはずです。
会社設立直後の経審の場合、審査基準日は設立日になります。設立日なので当然工事の実績はありません。また、申請日現在で健康保険や雇用保険に加入しているケースは稀ですので、技術者がいてもカウントできなかったり、健康保険、雇用保険などが未加入で大幅な減点対象になったりしてしまいます。つまりほぼ最低点となってしまいます。
経審はあくまで入札参加資格を得るためのもの
発注側からしてみれば、ある程度の実績がある業者に公共工事の発注をしたいと考えるのが当然です。
経審の要件は建設業許可を受けているかどうかということだけになるのですが、入札参加資格申請では経審の点数などを用いて格付けを行います。経審の結果や過去の実績などが評価され格付けがされるのです。つまり経審はただ単に受けるだけではなく、結果を重視していく必要があるのです。
経審を受けるための要件は建設業許可を受けているかどうかという点だけです。ただ、公共工事を受注していくためには、経審は受けるだけではなく、結果まで考慮しなければならないのです。そのためにはいい経営を継続して行っていく必要があるのです。
